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【写真や動画の作例あり】Xiaomi 15 Ultra、ライカカメラとAIが生み出す新次元の撮影体験を検証
投稿日 2025年5月28日 14:00:27 (IT 科学)
シャオミ(Xiaomi)から、待望の最新フラッグシップスマートフォン「Xiaomi 15 Ultra」が登場した。昨年の「Xiaomi 14 Ultra」で大きな話題を呼んだライカ(Leica)との共同開発カメラシステムをさらに進化させ、最新のAI機能もふんだんに盛り込んだ意欲作だ。
価格はストレージ512GBのモデルが17万9,800円、1TBのモデルが19万9,800円(Web直販価格)である。
特に注目なのは、1インチセンサー搭載のメインカメラに加え、新たに2億画素センサーを採用したペリスコープ望遠カメラだ。ライカ監修による独特の描写力と合わせ、スマートフォンのカメラはどこまで進化するのか、期待が高まる。さらに、別売りの「Photography Kit」(価格:19,980円 Web直販価格)を装着すれば、まるでデジタルカメラのような操作感で撮影を楽しめるという。
本記事では、このXiaomi 15 UltraとPhotography Kitをメーカーよりお借りしたので、注目のカメラ性能はもちろん、AI機能の使い勝手や基本性能まで、徹底的にレビューする。
■Xiaomi 15 Ultra:外観デザインと操作性
パッケージから見ていこう。高級感のある黒い箱を開けると、Xiaomi 15 Ultra本体、USB Type-Cケーブル、専用ソフトケース、SIMピンなどが同梱されている。
本体を手に取ると、ずっしりとした重み(SIM込みで実測 232g)と、高級感のある質感が伝わってくる。今回試用したのは「シルバークローム」。背面上部がマットなシルバー、下部がレザー調のブラックというツートンカラーで、クラシックカメラを彷彿とさせるデザインがクールだ。指紋も付きにくい。他にブラック、ホワイトのカラーバリエーションがある。
やはり目を引くのは、背面中央に鎮座する大きな円形の4眼カメラシステムだ。「LEICA」の文字が誇らしげに刻まれている。
別売りの「Photography Kit」を装着すると、その姿はスマートフォンというよりもはやコンパクトデジタルカメラである。色は赤。本体を保護するケースとグリップ部から構成され、着脱が可能だ。
グリップ部には2000mAhのバッテリーが内蔵され、シャッターボタン、ズームレバー、カスタムダイヤルなどが実装されており、撮影時のホールド感と操作性が格段に向上する。ただ、当然ながら厚みと重さは増すので、携帯性とのトレードオフになるだろう。
今回、L字型で着脱式の「サムレスト」という部品が追加された。グリップを握る際に親指の置く位置が難しいが、これを装着することによって親指の位置が決まり、これまでより安定してホールドできるようになった。これはうれしい改善だ。
また、シャッターボタンは赤と黒の2色が付属しており、好みで選べるのもうれしい。さらにカメラ部の「装飾リング」が赤と黒の2色、そして「67mm」フィルターアダプターリングも付属している。
逆にひとつ残念なのは、このグリップ部の底面に三脚用のネジ穴がほしかったことだ。また、iPhoneでお馴染みのMagSafeのようなシステムにも対応していないため、三脚で固定したいときなどにやや不便さを感じる。せっかくここまで「カメラ」なのだから、パーフェクトを望みたい。
また、シャッターボタンとサムレストの取り付けはネジをしっかり締めることがとても重要だ。このネジが緩んで細かい部品を紛失してしまう懸念があるので、注意したい。
■ Xiaomi 15 Ultra:基本性能とパフォーマンス
ディスプレイは約6.73インチの有機EL「All Around Liquid Display」を採用。四辺が緩やかにカーブしているのが特徴だ。解像度はWQHD+(3200×1440)と高精細で、リフレッシュレートは最大120Hzに対応し、スクロールなども非常に滑らかだ。ピーク輝度は3200ニトと非常に高く、日中の屋外でも画面の視認性は抜群だった。
心臓部には、クアルコムの最新SoC「Snapdragon 8 Elite」を搭載。メモリは16GB、ストレージは512GB/1TB(選択可能)と、現行スマートフォンとしては最高クラスのスペックだ。
定番のベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark」のスコアは約248万点を記録。高負荷な3Dゲームも最高設定で快適にプレイでき、日常的な操作はもちろん、カメラアプリの起動や高画質写真・動画の処理もストレスなく行えた。冷却システム「Xiaomi 3Dデュアルチャネルアイスループシステム」が採用され効果を発揮しているようで、長時間の使用でも極端な発熱は感じられなかった。
ネットワークまわりでは、5Gにもちろん対応、nanoSIM 2枚、もしくは nanoSIM + eSIMという構成で利用できる。Wi-Fiは最新規格であるWi-Fi 7に対応。Bluetoothは6.0に対応している。
NFCには対応しているが、残念ながらSuiCaでお馴染みのFeliCa(おサイフケータイ)には対応していない。NFCでクレジットカードのタッチ決済は可能だ。
防水防塵についてはIP68の認定を取得している。
フラグシップ機にふさわしいスペックと言えそうだ。
■Xiaomi HyperOS 2:OSとAI機能の使用感
OSはAndroid 15ベースの「Xiaomi HyperOS 2」を搭載。全体的にスムーズな動作で、カスタマイズ性も高い。
AI機能も強化されている。詳しく見ていこう。
まずは電源ボタン長押しで「Google Gemini」を呼び出せる。
ご存じのように、Geminiは他のAIシステムと同様に、驚くべき勢いで開発が進んでおり、新機能が日進月歩で追加されている。文章の要約やアイデア出しなど、様々な場面で活用できるほか、最近ではスマホのカメラ映像を元に何が写っているかを尋ねたり、たとえばある機械の操作がわからないときに映像を見せて質問し、答えてもらったりできる。
「かこって検索」は、ホームボタンを長押しし、画面上の気になる部分を指で囲むことで、Googleレンズによる画像検索ができる機能だ。Google検索の機能強化として、お馴染みになりつつある。

ここまでのAI機能はAndroidの他の機種でも使えるが、本機独自の機能としては以下のようなものを利用できる。
・AIライティング
・AIダイナミック壁紙
・AIギャラリーエディター
・AI音声認識
・AI字幕
この中でいくつか実際に使ってみた。
まず「AIライティング」だが、たとえば、Gmailを起動し、「文章生成サポート」を呼び出してメールの素案を作ってもらうことができる。「甥の翔太君へ20歳の誕生日、お祝いメールを書いて」とお願いすると、一瞬のうちに素案を作ってくれた。相手が甥であることからそれらしい文章になっているが、たとえば相手がビジネス顧客だったらもっとフォーマルなメールになど、書き換えてもらうことも可能だ。
「AIダイナミック壁紙」は、本機の壁紙をAIが生成した動く壁紙に変えることができる機能だ。
「AIギャラリーエディター」は、Google PixelのCMでお馴染みになった編集マジックとその拡張版だ。
「AI音声認識」は、ボイスレコーダーアプリに搭載された文字起こし機能で、会議の議事録作成などに役立ちそうだ。
「AI字幕」は、文字通りAIを使ってコンテンツにリアルタイムで字幕を表示する機能だ。字幕だけならYouTubeにも同様の機能があるが、YouTubeの翻訳データはコンテンツがアップロードされた後に自動で用意される。本機能は大きく異なり、動画コンテンツや会議の音声をリアルタイムに処理し、字幕に表示するのが特徴だ。リアルタイムであることと、YouTube以外にも様々な場面で使え、また同時に翻訳も行えるので、とても便利だ。試用時間が短かったため、字幕や翻訳の精度に関する評価は今回見送らせていただく。
このほかにも、カメラのズーム機能においてAIが使われている。
現時点でのAI機能はまだ発展途上と思われるが、それでも実用的なものが増え始めている。今後、さらに強力で便利な機能が追加されていくと考えられるので、期待したい。
■Xiaomi 15 Ultra:オーディオ性能とサウンド体験
本機搭載のステレオスピーカーはクリアで迫力のあるサウンドだ。動画視聴やゲームプレイも臨場感をもって楽しめる。スマートフォンのスピーカーとしてはなかなか良いレベルだと感じた。
本機はイヤホンジャックを搭載しておらず、3.5mmプラグのイヤホンを使うには変換アダプタを使いUSBポートに接続する。
ワイヤレスイヤホンの場合、ハイレゾ対応の機種がBluetoothで接続可能だ。
ハイレゾのワイヤレスイヤホンを選ぶ際に、本機がどんなワイヤレスオーディオコーデックに対応しているかは重要だ。アプリ「Bluetooth Codec Changer」を使って調べたところ、本機の対応コーデックはSBC、AACなどに加え、ハイレゾのLDACとaptX Adaptiveにしっかり対応していることが確認できた。
そこでさっそく手持ちのLDAC対応ワイヤレスイヤホンNuarl Next1、aptX Adaptive対応のオーディオテクニカ SOLID BASS ATH-CKS50TWとそれぞれ接続してみたところ、接続は安定しており、ハイレゾらしい自然な高域と迫力のある低域で音楽を楽しめた。Xiaomi 15 Ultraの持つ高い再生能力を活かし、高音質なワイヤレスリスニングが可能だ。
■Xiaomi 15 Ultra:バッテリー持続時間と充電
バッテリーは5410mAhと大容量だ。付属の90W充電が可能なACアダプターを使えば、約30分強で満充電が可能という。ワイヤレス充電にも対応している。
実際に使ってみたところ、普通の使い方であれば十分持つ。
実際にYouTubeの動画再生を連続して何時間持つかテストしてみた。
0:00にバッテリー80%でテストを開始し、8:30には47%だった。時間の関係でテストはここで終了せざるを得なかったが、バッテリーがこのままの減り方であれば、16:30に10%、20:00頃まで使えそうだと計算できる。つまり、YouTubeを連続再生して約20時間使える計算になる。
今回、本機用のACアダプターはある事情でお借りできなかったので、自前のもの(モトローラ製)を使い急速充電を試した。メーカーが違うため急速充電の方式が異なるが、それでも最大約60W、最低でも約20Wの急速充電ができ、バッテリーがほぼ空の状態から満充電までは111分だった。付属のACアダプタは今回テストしたACアダプタよりも数倍速い充電ができそうなので、30分ほどで満充電になるというのは可能だろう。これなら出かける前の忙しい時間帯に慌てて充電しても、1日ちゃんと使えそうだ。
■ Xiaomi 15 Ultra:ライカ共同開発カメラの実力と作例
カメラの世界的な有名ブランド「ライカ」の力を借りて開発された本機のカメラシステムを改めてしっかり見ていこう。
Xiaomi 15 Ultraのカメラは、まさに豪華絢爛だ。
特にすごいのは、スマートフォンのカメラでありながら、14mm(超広角)から100mm相当(約4.3倍ズーム)までの幅広い焦点域をカバーしていることだ。そして、さらにデジタルズームで200mm相当(約8.7倍ズーム)までが可能である。
「フローティング望遠レンズ」は、レンズ群の一部が物理的に移動することで、遠距離撮影だけでなく近距離(マクロ撮影)にも対応できる構造だ。
また、「ペリスコープ望遠レンズ」は、スマートフォンの薄い筐体で高倍率の光学ズームを実現するため、光を90度曲げて本体内部で横方向にレンズを配置する構造になっている。
実際に撮影した写真を見てほしい。
本機には、高倍率ズーム時にAIがディテールを補完・補正してくれる機能もある。筆者自身は特に体験しなかったが、ネット上には細部が実際の被写体と変わってしまう可能性があるとの報告があるため注意してほしい。
ほかにもいろいろなシーンで撮影してみた。
動画も撮影してみた。気になる手ぶれ補正だが、歩きながら撮影してみたところ、補正がしっかり働き、満足のいく動画を撮影できた。
〇動画の作例
「Xiaomi 15 Ultra」実機レビュー 動画作例1
YouTube:https://youtu.be/8uBWyCiRn4I
〇歩きながらの撮影。手ぶれ補正の効果が出ている
「Xiaomi 15 Ultra」実機レビュー 動画作例2
YouTube:https://youtu.be/107oNmFyguo
ライカが人気な理由を言葉で表現するのは難しいが、その独特の雰囲気のある描写をエモーショナルと感じたり、フィルムカメラっぽさを感じたりと、奥が深いようだ。
ライカ監修のフィルターには、モノクロ2種類「Leica BW NAT(モノクロ自然)」や「Leica BW HC(モノクロハイコントラスト)」のほか、「Leica Authentic」、「Leica Vibrant」なども用意されている。
カメラそのものの性能に加え、こうしたフィルターによる加工を試してみるのも良いだろう。
■Xiaomi 15 Ultra レビュー総括
Xiaomi 15 Ultraは、スマートフォンとは思えないほどのカメラ性能を持つ。ライカとの共同開発による、超広角から高倍率ズームまで幅広い焦点域の4眼レンズシステムが特徴で、特に1インチセンサーのメインカメラと2億画素ペリスコープ望遠カメラの組み合わせは圧巻だ。
さらに、Photography Kitを装着すれば、その操作性はまさにデジタルカメラそのもの。撮影の楽しさを格段に向上させてくれるだろう。ただし、携帯性とのバランスは考慮が必要だ。
基本性能も現行最高クラスで、最新SoC「Snapdragon 8 Elite」による快適な動作はもちろん、高精細で美しいディスプレイ、十分なバッテリー性能も魅力だ。
AI機能については、まだ発展途上な部分もあるものの、「AIライティング」や「AI字幕」など実用的な機能も搭載されており、今後のさらなる進化に大きな期待が持てる。
ひとつ残念な点は、FeliCa(おサイフケータイ)に対応していないことだろう。NFCには対応しているので、クレジットカードのタッチ決済は可能だ。
Xiaomi 15 Ultraは、カメラにこだわりを持つユーザーはもちろん、最新テクノロジーを体験したいガジェット好き、そして高性能なスマートフォンを求めるすべての人に、自信を持っておすすめできる一台と言えるだろう。ライカとAIが融合したこの一台で、ぜひ新たな撮影体験を味わってみてほしい。
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Source: ITライフハック
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